卵の保存は室温でもOK?それとも冷蔵庫?卵の鮮度を確かめる方法も!!

卵の保存は室温でもOK?それとも冷蔵庫?卵の鮮度を確かめる方法も!!

1. 卵の保存に向いてるのは常温?冷蔵?

卵はスーパーや小売店で販売されている場合、ほとんどが常温です。しかし、卵のパッケージの中には「冷蔵で保存してください」と書かれているものもあります。ではなぜ、スーパーでは、冷蔵で保存しないで常温で保存していることが多いのでしょうか。

実は常温で販売されているのには理由があります。その理由とは、結露による傷みを防ぐためです。卵の表面には空気を通すための気孔という穴がいくつもあいています。しかし、気温や湿度の差が大きいと結露ができやすく、結露が卵表面にできると雑菌が繁殖して気孔を通じて中に入り込む可能性があり、卵が傷みやすくなってしまうのです。そのため、スーパーなどでは流通から販売までの間での温度変化や、スーパーから自宅に持ち帰るまでの温度変化をなくすためになるべく常温で販売されていることが多いのです1

冷蔵した状態で販売されている場合、帰宅後はすぐに冷蔵庫へ 前述したようにほとんどの場合、常温で販売されている卵ですが、最近では冷蔵技術の向上などから流通から販売まで一括して冷蔵保存されている卵も増えているようです2。そのような卵を購入した場合にはことさら、温度変化によって結露ができないように購入後はなるべく速やかに冷蔵庫に入れて保存しましょう。

2. 卵の向きは尖った方を下に向ける

卵をより長持ちさせるためには卵の尖った方を下に向けて保存しましょう。その理由はまず、卵は丸みのある方よりも尖っている方が強度が強く、割れにくいためです3。また、丸みのある方には気室と呼ばれる空気の部屋があります。こちらを上に向けることで黄身が安定し、古くなった黄身が浮かんできても、気室があるため黄身が殻に直接触れないので鮮度が保たれやすいといわれています4

3. 卵の冷蔵庫での正しい保存方法

栄養価が高い卵は、取り扱いがよくなければ、細菌が増殖しやすい環境となってしまうため、家庭での保存の仕方にも注意が必要です。ここでは家庭における冷蔵庫での正しい卵の保存方法について解説します。

卵の向きは尖った方を下に向ける 前述したように、卵の向きは尖った方を下に向けるのがベストです。卵はパック詰めの状態では基本的に尖った方が下です。これは、輸送時の安定感や強度などの観点からも鋭端が下なのだとか5

卵は殻つきで洗ったらダメ! 卵の殻に汚れや菌が付着しているなら、洗えばいいのでは?と、素朴な疑問がわいてきそうですが、卵は決して洗ってはいけません。卵にはクチクラ層と呼ばれる薄い膜があります。この膜が、卵の中に微生物や雑菌から守ってくれているのですが、軽く洗う程度ですぐに失われてしまうとか。さらに、卵の殻は多孔質(小さな穴が無数にあいている構造)になっているため、穴から浸水する可能性があるため品質が保ちにくくなります。

冷蔵庫での保存場所はドアではなく奥 冷蔵庫には、ドア付近に卵を置くスペースがありますが、ここでの保存は控えたほうがよさそうです。というのもドアは開閉の頻度が高く、温度を一定に保つのが難しいからです。他にも開閉による振動が卵の劣化を早めてしまうことにもつながります。では、どうするか?パックのまま冷蔵庫の奥や中央部分など温度変化や振動が少ない場所に入れて保存するのが正解です。

4. 卵の冷凍保存方法

卵は、冷凍保存もできます。ただ菌の繁殖を防ぐためにも、一度、火を通してから冷凍するようにしましょう。冷凍することで食感が変わってしまうため、保存にはいくつかのコツがあります。おすすめは、薄焼き卵や濃いめに味をつけた卵焼きです(後半で解説します)。

生卵をそのまま冷凍する場合 生卵をそのまま冷凍する場合は、殻から出して容器や袋に入れてから冷凍します。ただし、黄身と白身を混ぜておかないと黄身だけ固まってしまいます。また、白身は水分量が多いため冷凍すると固くなります。そのため、生卵をそのまま冷凍する場合は、料理用として使うことをおすすめします。

ゆで卵や茹で玉子を冷凍する場合 ゆで卵や茹で玉子を冷凍する場合は、細かく刻むか潰すこと

で食感の変化を抑えることができます。また、味付けをしておくと風味がよくなります。例えば、マヨネーズやマスタード、カレー粉などを混ぜてサラダチキンのようにしたり、醤油やみりんなどで甘辛く煮詰めて卵焼きのようにしたりするとおいしく食べられます。

薄焼き卵や卵焼きを冷凍する場合 薄焼き卵や卵焼きを冷凍する場合は、一口大に切ってからラップに包んで冷凍します。薄焼き卵はそのままでも冷凍できますが、卵焼きは味が濃いめになるように調整しておくと風味が落ちにくくなります。解凍するときは電子レンジやフライパンで加熱してください。

5. 卵の賞味期限と消費期限

卵のパッケージには賞味期限と消費期限の2種類が記載されています。賞味期限とは、品質が保たれる期間の目安です。消費期限とは、安全に食べられる期間の目安です。賞味期限は消費期限よりも短く設定されています。例えば、生産日から28日以内が賞味期限で、35日以内が消費期限だったりします。

賞味期限を過ぎた卵は食べられる? 賞味期限を過ぎた卵は品質が落ちている可能性がありますが、必ずしも食べられないというわけではありません。見た目やにおいや触感などで異常がなければ、火を通して食べることができます。ただし、消費期限を過ぎた卵は食中毒のリスクが高くなるため、食べることはおすすめしません。

6. 卵の鮮度を確かめる方法

卵の鮮度を確かめる方法にはいくつかあります。ここでは簡単にできる2つの方法を紹介します。

水に浮かべる方法 水に浮かべる方法は、卵の気室の大きさを利用したものです。気室とは前述したように丸みのある方にある空気の部屋です。卵が古くなると気室が大きくなります。そのため、水に浮かべたときに浮力が強くなります。具体的には以下のように判断します。

  • 水に沈む:新鮮
  • 水面に近い:少し古い
  • 水面から出る:かなり古い

割ってみる方法 割ってみる方法は、黄身や白身の形や色で判断するものです。具体的には以下のように判断します。

  • 黄身が高く盛り上がっていて、白身が透明でひきしまっている:新鮮
  • 黄身が平らになっていて、白身が白くて広がっている:少し古い
  • 黄身が潰れやすくて、白身が水っぽくて分離している:かなり古い

以上、卵の保存方法についてお話ししました。卵は栄養価が高くておいしい食材ですが、保存方法によっては品質や鮮度が落ちたり、食中毒の原因になったりすることがあります。正しい保存方法を知って、卵料理を安全に楽しみましょう!

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