野菜を買いすぎたり、畑でたくさん収穫したりして、食べられないままダメになってしまうことはありませんか?野菜の冷凍方法とその効果について知って、充実した食生活に生かしましょう。
冷凍保存に向く野菜と方法
冷凍保存できる野菜の種類は、以下のように分類できます。
- 生のまま冷凍できる野菜:エンドウ豆、エダマメ、とうもろこし、さやいんげん、さやえんどう、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、パプリカなど
- 下茹でしてから冷凍する野菜:ほうれん草、小松菜、ねぎ、にんじん、かぼちゃ、じゃがいも、さつまいも、大根、ごぼうなど
- 加熱調理してから冷凍する野菜:キャベツ、レタス、白菜、春菊、キュウリなど
上手に保存するコツ
- 生のまま冷凍できる野菜は、洗って水気を切り、適当な大きさに切ってからジップロックなどの袋に入れて空気を抜きます。袋に日付や内容物を書いてから冷凍庫に入れます。
- 下茹でしてから冷凍する野菜は、洗って水気を切り、適当な大きさに切ってから塩ゆでします。ゆでたら氷水にとって冷やし、水気をしっかり切ります。ジップロックなどの袋に入れて空気を抜きます。袋に日付や内容物を書いてから冷凍庫に入れます。
- 加熱調理してから冷凍する野菜は、洗って水気を切り、適当な大きさに切ってから炒めたり煮たりします。調理したら完全に冷まし、ジップロックなどの袋に入れて空気を抜きます。袋に日付や内容物を書いてから冷凍庫に入れます。
驚き!!冷凍で変化する栄養価
冷凍することで栄養価が高まる野菜は、収穫されてから少しずつ栄養素を失っていくのを防ぐことができます。特に、冷凍することでビタミンCや抗酸化物質、うま味成分などの含有量が増加したり、美肌成分が2倍になったりする野菜もあります。 栄養価がアップした代表的な野菜は以下の通りです。
- ブロッコリー:ビタミンC、ルテイン(緑黄色野菜に含まれる色素成分)、βカロテン(4倍)
- にんじん:ルテイン(3倍)、βカロテン(2倍)、ビタミンC、ポリフェノール
- ブルーベリー:ビタミンC、アントシアニン
- きのこ類:グルタミン酸(うま味成分)、アスパラギン酸(疲労回復が期待できるアミノ酸)
- 小松菜:ビタミンC、カルシウム
冷凍する際のポイント
冷凍する際のポイントは、急速冷凍です。冷凍庫内の温度がマイナス18度以下になるように設定し、熱伝導率の高いアルミホイルやトレイに入れて短時間で一気に冷凍することで、野菜本来のおいしさを閉じ込め、栄養を引き立てられます。
冷凍に向いていない野菜
冷凍に向いていない野菜は水分の多いトマト・大根・ナス・きゅうり・ピーマン・白菜・バジル・絹さやなどです。 冷凍に向いていない野菜は、解凍すると食感や風味が大きく損なわれることが多いです。具体的には以下のような変化が起こります。
- トマト:水分が抜けてしまい、べちゃべちゃになります。生食には不向きですが、加熱調理には問題ありません。
- 大根:水分が抜けてしまい、ぼそぼそになります。生食やサラダには不向きですが、煮物やスープには問題ありません。
- ナス:水分が抜けてしまい、ぼそぼそになります。生食やサラダには不向きですが、煮物やスープには問題ありません。
- きゅうり:水分が抜けてしまい、べちゃべちゃになります。生食やサラダには不向きですが、漬物や炒め物には問題ありません。
- ピーマン:水分が抜けてしまい、しんなりとします。生食やサラダには不向きですが、炒め物やスープには問題ありません。
- 白菜:水分が抜けてしまい、しんなりとします。生食やサラダには不向きですが、煮物やスープには問題ありません。
- バジル:水分が抜けてしまい、色が変わります。生食やサラダには不向きですが、ペースト状にしてソースやドレッシングには問題ありません。
- 絹さや:水分が抜けてしまい、色が変わります。生食やサラダには不向きですが、炒め物やスープには問題ありません。
まとめ
- 野菜を冷凍すると、食品ロスを減らすだけでなく、栄養価や風味も保つことができる。
- 冷凍に向く野菜は、生のまま、下茹でしてから、加熱調理してからの3種類に分けられる。
- 冷凍することでビタミンCや抗酸化物質などの含有量が増加したり、美肌成分が2倍になったりする野菜もある。
- 冷凍する際のポイントは、急速冷凍で野菜本来のおいしさを閉じ込めること。
- 冷凍に向いていない野菜は水分の多いもので、解凍すると食感や風味が損なわれる。