食品添加物について知っておくべきこと

食品添加物について知っておくべきこと

食品添加物は、食品の品質や安全性を保持したり、味や見た目を向上させる役割がありますが、一方で安全性や必要性に対する疑問や不安も持たれていますそこで、この記事では、食品添加物について知っておくべきことを6つ紹介します。

1.食品添加物は安全性が確認されたものしか使われていない

日本では、食品添加物は厚生労働省によって厳しく管理されています。新たに使われる食品添加物は、天然、合成の区別なくすべて内閣府食品安全委員会による安全性の評価を受け、厚生労働大臣の指定を受け「指定添加物」になります。指定添加物は現在475品目あります。また、長年使用されてきた天然添加物として品目が決められている「既存添加物」(357品目)、「天然香料」、「一般飲食物添加物」も使用できます。これらの食品添加物はすべて人体に無害であることが科学的に実証されています。

2.食品添加物は使用量や使用目的が制限されている

食品添加物は安全性が確認されたものでも、無制限に使えるわけではありません。食品衛生法では、各種の食品添加物について使用量や使用目的を定めた「使用基準」を設けています。使用基準は、人体への影響や必要最小限度を考慮して決められており、これを超えると法令違反となります。また、使用基準以外にも、「GMP(良好製造規範)」や「HACCP(危害分析重要管理点)」などの製造管理基準や衛生管理基準も設けられており、製造者や販売者はこれらを遵守しなければなりません。

3.食品添加物は表示されている

消費者が食品を選ぶ際に参考にできるように、食品表示法では、包装された加工食品について原材料名とともに使用された食品添加物の名称を表示することが義務付けられています。また、原材料名だけでは分かりにくい場合は、「保存料」「着色料」「甘味料」などの機能別名称も併記することが求められています。食品添加物の名称は、一般的な名称や化学式名称、国際的に統一された番号(E番号)などがありますが、日本では一般的な名称が主に使われています。消費者は、表示を見て食品添加物の種類や量を把握することができます。

4.食品添加物は必要性がある

食品添加物は、食品の品質や安全性を保持したり、味や見た目を向上させたりする役割があります。例えば、保存料は食品の腐敗や変色を防いで長期保存できるようにします。甘味料は砂糖の代わりに低カロリーで甘い味をつけます。着色料は食品に鮮やかな色をつけて食欲をそそります。香料は食品に香りをつけて風味を豊かにします。これらの食品添加物は、現代の食生活において欠かせないものとなっています。

5.食品添加物は国際的に調和されている

食品添加物の安全性や使用基準は、国際的にも調和されています。世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)が共同で設置した国連合同食品添加物専門家委員会(JECFA)は、世界各国から集められた科学的データに基づいて、食品添加物の安全性評価や許容一日摂取量(ADI)の設定を行っています。また、国連食品規格委員会(CCFAC)は、JECFAの評価結果を参考にして、国際的な使用基準や表示基準を策定しています。日本では、これらの国際的な評価や基準に沿って、食品添加物の指定や使用基準の改正を行っています。

6.食品添加物は適切に選択することが大切

食品添加物は安全性が確認されたものしか使われていないことや、使用量や使用目的が制限されていることなどを知ることで、不安や疑問を解消することができます。しかし、それでもなお、自分の体質や健康状態に合わせて、食品添加物の種類や量を適切に選択することが大切です。例えば、アレルギー体質の人は特定原材料名として表示されるものに注意する必要があります。また、糖尿病の人は甘味料の種類やカロリーに注意する必要があります。消費者は、自分のニーズや好みに応じて、表示を見て食品添加物を含む食品を選ぶことができます。

おわりに

食品添加物について知っておくべきことを6つ紹介しました。これらのことを知ることで、食品添加物に対する正しい理解や適切な選択ができるようになると思います。食品添加物は現代の食生活において欠かせないものですが、その一方で消費者の健康や安全も考える必要があります。ぜひ参考にしてみてください。

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